濃厚なひと

コロナ過の中
通い続けた大学を卒業した次男
　　　「実験　好きになれないんだよね」
　　　「研究職ってさ　不況だと真っ先に切られるしね」
そう言って　試験免除の院へは進まず
あっさりと　就職してしまった



１ヶ月弱　宿泊研修に参加して帰宅
特殊な資格を必要とする　特殊な部署採用の次男だが
新人のうちは　作業者に混じっての研修が続く
　　　「新入社員はさ　時間外に来て掃除とかやるんだってさ」
もともと　作業者の部署は交代勤務になっている
次男以外の新入社員は地方出身者ばかりで
近くの寮を　取りあえずの住処にして過ごしている
中でも　出勤の早い部署での研修は通いきれないことが判明し
一週間　　会社近くのウィークリーの宿に放り込んだ
そんな矢先の出来事だった



勤務中であるはずの時間　次男から連絡が来た
　　　「今　父は時間あるかな？」
何かな？　先を促すと　爆弾発言だ
　　　「ごめん　濃厚接触者と接触した」
　　　「エエッ　誰が？？」
青天の霹靂とは　このことか？？
この一年　大学に通うだけだった次男
どこにも遊びに出てなどいないのに・・・・　
誰にも会って無いじゃん？？



聞いてみれば　経緯はこうだ
毎週　研修部署が変わる新入社員たち
月曜日から　次男の指導に付いた「先輩」が　水曜から休んだ
二日間　指導を受けていた中で　火曜日だけは休憩も重なった
会ったばかりのひとだが　昼食を一緒に食べた
食事中の会話は　さほど無かったが
マスクは外して　食事をした
木曜日　その「先輩」が濃厚接触者になった
前の週の木曜日に会った友人が　コロナを発症したとのこと
ＧＷに遊びに出て　会った相手がコロナに感染したわけだ



結局　濃厚接触者先輩も　その後コロナを発症した　
会社での検査では　陰性だった次男
土日は帰宅を予定していたが　そのまま宿泊先に留め置き
保健所の医師の判断を仰ぐことになった
　　　「食事の際　斜めに座っていたこと」
　　　「空気清浄機の近くだったこと」
　　　「広い食堂の空間だったこと」
　　　「食事時間が　２０分ほどで口数が少なかったこと」
これらの点から　濃厚接触者の認定は見送られ
　　　「ほぼ　発症の可能性は無いでしょう」
医師からのお墨付きで　次男は出社を続けている



幸い　次男に発症の兆候は無く
幾度かの検査も　陰性のままだった
どうやら　我が家のコロナショックは　杞憂に終わりそうだ
濃厚なひとだった先輩は　指導係を外された
そのうち　出社して来るんだろう
我が家では「濃密先輩」とか「濃厚先輩」とか
たまに「特濃先輩」とか呼ばれていることは　ヒミツだ

コメント 2

ご無沙汰しております。否それ以前い復活を喜んでおります。
短いご挨拶ですが今日の所はこの辺で、ありがとうございました。
どうかご無事で。
by PopLife (2021-05-28 18:04) 

こんばんは

世に、理不尽は、あるあるにて、
まぁ、もしや貴息が、、
ま、いいか、軽いですが
そんなこともあったよね♪に
なるかな、、、
ワタシも親で会社員は卒業にて、

また、よろしくです。(笑)
by One-for-you (2022-03-03 23:08)